仕事と私生活を”調和”させる7つの秘訣

2015/09/02

時間をつくるのは簡単ではありません。家族のための時間、ビジネスのための時間、余暇のための時間、そしてBNIのための時間…。すべてをこなすのは大変です。誰でも私生活と仕事のバランスを取る秘訣を知りたいと思うはずです。今回は、それについてお話ししようと思います。
といっても、まずはこの「バランス」ということ自体を忘れる必要があります。なぜなら、それは幻想にすぎないからです。「バランス」という言葉を使うとき、私たちは自分の人生のありとあらゆる活動に「同じだけの」時間を割くことを前提としがちだからです。まるで天秤(てんびん)が完全に水平になるときのように、完全に同じだけの時間を割り当てようとするのです。そして、人生のあらゆる重要な活動に対して、同じ指標で考え、毎週均等に時間を割り当ててしまいがちです。
何が問題かといえば、それを達成できるビジネスパーソンは、ほとんどいないということです。私たちは、非常に忙しい日々を過ごしており、それらの活動のすべてを成し遂げるのは至難の業です。
では、どうしたらよいのでしょうか?私なりの解決策は、「バランス」ではなく「ハーモニー(調和)」を生み出すことです。これは言葉のあやではありません。人生を全く異なる視点で見つめる必要があります。人生に完全なバランスをもたらすことはできなくても、人生に調和をもたらすことはできます。あなたは何者でありたいのか、何を成したいのか…そういったビジョンに基づく調和です。もしこれに共感していただけたなら、次のシンプルな方法を試してみてください。

1. その場に”居る”こと

あなたの生活に調和をもたらすシンプルな言葉をご紹介します。それは、「be here now」という言葉です。それがどこであれ、その場に”居る”ように努めてください。職場で仕事をしているときや大切な人と会っているときには、それに集中するようにし、前の晩に家族と過ごしたときのことを考えたりするのは避けましょう。逆に家族と一緒に居るときには、オフィスの仕事のことは考えないようにしましょう。それがどこであれ、あなたの全身全霊をもって、その瞬間、その場に”居る”ように努めてください。これはBNIのミーティングでも同じことです。携帯電話は脇に置いて、ミーティングに集中し、グループのメンバーの前に”居る”ことを心がけましょう。 

2. 時間をやりくりする

仕事で大きなプロジェクトを抱えていて、それを仕上げなければいけない。一方で、晩の時間を家族と過ごしたい。そういうときには工夫が必要です。私が最初の書籍を執筆したときは、まず家族と晩を過ごし、家族がベッドに入ったあとで、書籍に取り掛かるようにしました。こうして私は家族との時間を犠牲にすることなく、書籍を書き上げることができました。創意工夫をして、やるべきことを達成しつつ、人生の他のことにも時間を使えるようにしましょう。そして、人生に調和をもたらしてください。

3. 人生の複数の要素を統合する

何年もの間、私は毎年数週間は湖畔の小さな別荘で仕事をするようにしてきました。このごろはスタッフやマネジメントチームも、仕事と静養とを兼ねて、別荘に連れて行くようになりました。仕事と余暇とを結び付けるのには、もってこいの方法です。そして、最後の週あたりには完全に仕事を離れ、家族との時間を過ごすようにしています。このように、自分の人生の2つの側面を統合することで、人生に一種の調和を生み出すことができます。可能なかぎり、自分の人生のあらゆる側面を結びつけるようにしてみてください。

4. 手放す練習とつかむ練習

「全部を持つ」ことができると考える人も多いですが、私はそうは考えません。「ノー」と言うべき対象、手放すべき対象を見極める練習をしましょう。その上で、自分の人生にとって本当に大切なものを知り、それを全力で握りしめるのです。

5. 「部屋」に入れる人を慎重に選ぶ

もし、一生を1つの部屋で過ごすとしたら、どうでしょうか。ドアは1つしかなく、そのドアは入り口専用です。つまり、部屋に入った人は一生あなたと一緒に部屋の中にいます。もし、これが本当の話だったら、あなたは部屋に入れる人をより慎重に選ぶのではないでしょうか。この質問をすると、誰もが「はい」と答えます。これはたとえ話ですが、ときとして私たちは自分の人生に辛辣(しんらつ)な人や気難しい人を入れてしまうことがあります。ひとたび入れてしまうと、なかなか出て行ってはくれないものです。人生に調和を求めているなら、誰を「部屋」に入れるのか、慎重に選ぶ必要があります。

6. ゆとりを生み出す

企業家は多忙な日々を送っています。だからこそ、人生にゆとりを持たせましょう。自由な時間、家族との時間、自分のための時間、それらを日々のすき間時間に取り入れるようにしましょう。

7. 熱意を持てることに集中する

企業家というのは、嫌いなことを続けているときは、情熱をなくし、エネルギーを奪われていきます。一方、好きなことを続けているときは、まるで炎が燃え上がるように、エネルギーに満ち、気持ちが高まっています。人生に調和を求めているなら、あなたが情熱を持てることに集中できるよう、努力をしてください。
誰でも70歳くらいになったときに、「もっとたくさんの時間をオフィスで過ごせばよかった」とは思わないでしょう。成功するためには、何も仕事中毒になる必要はありません。むしろ、人生に調和をもたらすことに注力しましょう。工夫を凝らし、あなた自身、そしてあなたの人生のためになるアイデアを見つけましょう。時間を見つけ、創造力を働かせましょう。調和というのは、それを求めることによって生み出されます。
皆さんは、どのように自分の人生の調和を求め、生み出していますか?どのような行動を取り、それがどのように、あなたのビジネスや私生活に影響を与えましたか?この機会に考えてみてください。