ビジネスネットワーキングにおける3つの動向

2011/02/25

今後数年で予想される、ビジネスネットワーキングにおける3つの動向を以下に挙げました。

1. 融合
2. 教育
3. 連合

<融合>

私は、これまで多くのビジネスパーソンが次のように言うのを聞いてきました。「LinkedIn、Facebook、Twitter、その他のソーシャルメディアサイトで、何千ものコネクションを持っています。これ以上どうすると言うのですか?」
「これ以上どうすると言うのですか?」が大事な問題なのです。どのすれば、これらのコネクションがビジネスにつながるのでしょうか。多くのソーシャルメディアのエキスパートが提案をしています。その多くは非常に良い提案です。しかし、問題はまだ解決していません。それでは、ビジネスパーソンはどのようにすればソーシャルメディアのコンタクトを、自分の事業のための本物のビジネスに変えることができるのでしょうか。
まず初めに、確認しておきましょう。私自身は、対面型のネットワーキングのエキスパートとして知られていますが、ソーシャルメディアには大きな魅力を感じています。本当に、ソーシャルメディアのファンだといえるでしょう。これらは、「どちらか一つ」というものではなく、「両方とも」活用すべきだと確信しています。
対面型のネットワーキングとソーシャルメディアとは、単に共存できるだけではなく、その共存こそ、ソーシャルメディアがビジネスパーソンに直接的な恩恵をもたらす、

数多くある方法の一つ

だと考えています。その恩恵は、ソーシャルメディアと対面型のネットワーキングとの融合によってもたらされるのです。

「Think globally and act locally」(グローバルに考え、ローカルに行動せよ)というフレーズは、今では古臭くなってしまったかもしれません。私たちの住む経済環境は日々グローバル化が進んでいます。地理的にも、ビジネスの舞台はどんどん拡大しています。多くのローカルビジネスが、グローバルネットワークを必要としています。実際に海外と取引をするつもりのない人でも、自らの専門性を磨くために、海外の人々と交流したいと望んでいます。テクノロジーが通信の階層を取り除き、誰でも世界中の人々とビジネスを行ったり、ビジネスの話をしたりすることが可能になったのです。
前を見据えたネットワークは、効果的に、そして直接的にテクノロジーとソーシャルメディアを、対面型の活動と融合させていくはずです。
確固とした価値を共有し、明確な参加目的を持つネットワークにとっては、なおのことです。多くのネットワーキング・グループが経験することですが、メンバーの顔触れは、徐々に、ベビーブーム世代の人から、その後の世代へと、やがては2000年代生まれの人へと移り変わっていきます。このように、メンバーが若い世代へと移行していくことで、テクノロジーをより効果的に対面型のネットワーキングへと融合させていくことが、確実に必要になってくるのです。
テクノロジーを活用すれば、「塀で囲われた庭」を持つことができます。つまり、

そのグループのメンバーにしかアクセスできない

コミュニティーです。これは、伝統的な対面型のネットワーキング・グループだけではなく、その他のネットワークにも当てはまります。このようなテクノロジーは、たとえば、専門職の団体や、特定の製品・サービスのユーザーでつくるコミュニティー、同窓会などでも、効果的に利用することができます。
これらのコミュニティーは、単に既存のソーシャルメディアのネットワークを構成する要素にすぎないわけではありません。これらのコミュニティーは高度なアクセス制限を行っているはずです。つまりメンバーのデータベースに基づく、組織のトップからのアクセス許可です。結果として、これらのコミュニティーは、ミニチュア・ソーシャルメディアサイトであり、目的はニッチでも、より広い視点でとらえれば、グローバルなコミュニティーの場合もあるのです。
このようなグループの魅力とは、そのニッチな目的と、共有された価値、そして組織の使命です。テクノロジーは、より広いコネクションを、対面型のネットワークはより深いコネクションを、それぞれ実現するのです。
 ≫ 「2. 教育、3. 連合」は、3月中旬頃にお届けします。