リファーラルの定義

2011/04/18

最近、あるBNIメンバーから、正式なリファーラルの定義を教えてほしいと言われました。これについては以前記事にしたことがありますが、もう随分前になります。大切なことなので、今回改めて 皆さんと認識を共有することにしました。

さて、リファーラルとは何でしょうか。

一般に言われているほど簡単な問題ではありません。私たちは、リファーラルについてほとんど何も学ばないまま、大学を卒業し、ビジネスを始めます。リファーラル・マーケティングがカリキュラムに取り入れられることは、めったにありません。とはいえ、リファーラルによるビジネスを受け取ることは誰でも、うれしいものです。リファーラルによって得られるビジネスは、通常、高い収益性や確かな顧客を期待できることがわかっているからです。
私たちは、リファーラルによるビジネスは最良のビジネスだということを知っています。一方で、リファーラルを生み出す方法についてはあまり知られていません。

BNIにおいては、メンバー・サクセス・プログラム(MSPトレーニング)のなかで、リファーラルについて、「リファーラルとは、各メンバーが提供する商品やサービスの購入を検討している人を見つけ、ビジネス・チャンスを与えるための機会 」と説明しています。リファーラルとは、いわば開かれた扉です。それは、ビジネスの成約が保証されていないものの、相手とビジネスの話をするための入り口であるという考え方です。

リファーラルを提供するまでの過程は、その全体を通じて、主観的になってしまうところがあります。私たちが目指していくのは、この「主観的」な過程を可能なかぎり「客観的」にすることです。

【次に挙げる6つが、一般的に、リファーラルを提供するにあたって重要な点になります。***】 
1. 出会った人のニーズを聴く。優れたネットワーカーは、2つの耳と1つの口、これらを、まさにこの比率で使用します。

2. その製品やサービスを提供できる人を知っていることを伝える。

3. リファーラルを出すメンバーとビジネスをした経験があれば、その際の体験を伝える。

4. メンバーの名刺を相手に渡し、相手の名刺を受け取る。

5. メンバーから電話をしてもよいか相手に尋ねる。

6. 答えがイエスなら、リファーラル・スリップを記入して、次回のミーティングでメンバーに渡す。

つまり、リファーラルを受け取ることは、リファーラルから生まれる「ビジネスの扉」の前に立ったことだと言えるかもしれません。リファーラルを受け取り、電話をする相手の名前を聞いたら、そこから先はリファーラルを受け取った人のチカラで扉を開けます。リファーラルの場合には、あらかじめ相手の名前を知っているため、飛び込みの営業電話よりもビジネスにつながる可能性が格段に高くなります。それは、リファーラルを提供してくれたメンバーの名前を出すことで、ビジネスの話につながる扉が開かれるということかもしれません。ビジネスの発展を望む私たちは、これ以上、何かを期待することができるでしょうか。

レベルの高いリファーラル

実は、リファーラルにもさまざまなレベルがあります。リファーラルを提供する方法によっては、リファーラルから、さらに多くを期待することもできます。見込み客の名前と電話番号だけというレベルから、対面で紹介するというレベルまで様々です。例えば、対面で紹介するリファーラルになると、リファーラル提供者は、自らの時間とエネルギーと情熱をそのリファーラルに投資することになります。

どちらも立派なリファーラルです。とはいえ、ビジネスが成立する可能性は後者のほうがずっと高いと言えます。つまり、私たちは、より質の高いリファーラルを提供しようと思ったら、自分のネットワーク・パートナーによりレベルの高いリファーラルを提供していけばいいわけです。

***リファーラルに関しては、職業ごとに異なるガイドラインが存在する場合があります(例:医師、カウンセラー、弁護士)。どのような職業においても、前述の内容よりも、職業ごとの正式な基準が優先される点に注意してください。